ふれあいQ&A


2005年11月のQ&A


新型インフルエンザ対策! 2005.11.24[Thu]
問い 鳥インフルエンザウイルスの変異による新型の流行が懸念されています。対策は進んでいるのでしょうか。

公明新聞:2005年11月22日付

 現在、東南アジアを中心に毒性の強い高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)が流行し、人への感染・死亡例が報告されています。ウイルスが変異し、人から人へと感染する新型の発生による被害には、世界規模で強い危機感が共有されており、韓国・釜山で開かれた先のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でも、鳥インフルエンザ対策に協力して取り組むことで合意しました。日本は、鳥インフルエンザの拡大防止策として、国際機関を通じて約3億円拠出することを表明しています。

初期封じ込め重要。APECで国際協力を確認
 ウイルスの変異自体を抑えることは困難であり、新型の出現そのものを阻止することは現実的ではありません。大きな被害を防ぐには、初期段階の封じ込めが重要だといわれています。

 WHO(世界保健機関)は、インフルエンザ流行の危険度について、6段階に分類しており、現在は、3段階目にあたります。

WHOによるインフルエンザ流行の6段階
第1段階 人に感染する可能性のあるウィルスを動物から検出
第2段階 人に感染する可能性の高いウィルスを動物から検出
第3段階 鳥から人に感染
第4段階 人から人に感染
第5段階 新型の感染が拡大
第6段階 社会で流行

 現段階では、予防策の徹底や、発生した場合に早い段階でウイルスを封じ込めるための体制の整備が重要だといえます。具体的には、通常のインフルエンザと同様、個人レベルでは、体調管理に気を配り、手洗い、うがい、マスクなどの予防策が重要です。

厚労省が行動計画 公明も抑止へ全力
 一方、政府レベルでは、厚生労働省が14日に発生段階に応じた行動計画をまとめています。抗ウイルス薬「タミフル」の備蓄量を当初の予定よりも増やすとともに、新型が発生した場合、承認前の新型対応ワクチンの例外的使用や集会の自粛など一定の社会活動の制限も実施され、初期段階での封じ込めを図ります。

 タミフルは新型にも効果があると見られており、国と都道府県でそれぞれ1050万人分、国内の流通分で400万人分とし、政府は来年度中の確保を目指しています。

 20世紀には、4000万人以上の死者を出したとされるスペイン風邪(1918年)や、いずれも100万人単位で死者を出したアジア風邪(57年)、香港風邪(68年)などの発生例がありました。専門家の間では、新型の発生は時間の問題とも言われています。

 公明党としても、予防策と初期段階での封じ込めを徹底するために、国際協力を後押しするとともに、地方自治体なども含めて、万全の対策を講じられるよう全力を挙げて取り組みます。

公明党鳥インフルエンザ対策本部事務局長  渡辺 孝男 参議院議員 談
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